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窓ガラスの種類と性能
窓ガラスは、住環境の快適さを左右する重要な要素です。
シングルガラス、ペアガラス、トリプルガラス、さらには真空断熱ガラスやLOW-Eガラスなど多くの種類があり、それぞれ断熱性・遮熱性・結露抑制・遮音性に違いがあります。
このページではそれぞれのガラスの特徴を比較し、住宅やオフィスに適した選び方を解説しています。
理想の住まいに最適な窓ガラスを見つけるためのガイドとして、参考にしてみてください。
比較表
ガラスの種類 | 層 | 性能 | 特徴 | おすすめの取付場所 |
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シングルガラス | 1層 | - |
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真空断熱ガラス(スペーシア) | 1層 |
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ペアガラス | 2層 |
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LOW-E ペアガラス | 2層 |
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LOW-E(ガス入り) ペアガラス | 2層 |
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真空断熱ガラス(スペーシア)を使ったペアガラス | 2層 |
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トリプルガラス | 3層 |
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LOW-E トリプルガラス | 3層 |
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LOW-E(ガス入り) トリプルガラス | 3層 |
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4層ガラス、5層ガラス | 4・5層 |
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窓ガラスの特徴
シングルガラス
シングルガラスは、一層のガラス板で構成される最もシンプルな窓ガラスの形式です。
低コストで施工ができますが、断熱性や遮熱性などはあまり期待できないため、冷暖房効率が悪く、エネルギーコストが高くなる傾向があります。
近年では断熱性や快適性を向上させるために、ペアガラスやトリプルガラスなどの高性能なガラスが一般的に選ばれています。
【メリット】
- 初期費用が抑えられる
シングルガラスは最もシンプルな構造であるため、製造コストが低く設置費用も比較的安価で抑えたい場合に適しています。 - 軽量で取り扱いが容易
一層のガラス板なので、ペアガラス以上と比較すると比較的軽量です。そのため、取り付けや交換が簡単で、補修やメンテナンスの際にも扱いやすいという利点があります。
【デメリット】
- 断熱性能が低く、長期的なコスト増に繋がる
シングルガラスは熱伝導率が高いため、外気温の影響を受けやすく、断熱効果がほとんどありません。
これにより、冬は暖かい空気が外へ逃げ夏は暑い空気が室内に入りやすくなります。初期費用は低いものの、冷暖房効率の低さから電気代やガス代がかさみ、結果的に長期的なコストが増加する可能性があります。 - 結露しやすい
断熱性が低いことから、冬場に結露が発生しやすくなります。結露が続くとカビやダニの発生につながり、健康や建物の劣化に影響を及ぼします。
真空断熱ガラス(スペーシア)
真空断熱ガラスとは、窓ガラスの中に真空層を設けることで高い断熱性と結露防止を実現した特殊なガラスです。
製品名を「スペーシア」と言い、シングルガラスの約4倍、一般的なペアガラスの約2倍の断熱性能を実現させています。
熱は「伝導」「対流」「放射」の3つのメカニズムで伝わりますが、真空層を設けることで「伝導」と「対流」を防ぎ、更にLOW-E膜と呼ばれる特殊な金属コーティングを用いて「放射」を抑制しています。
最近では商業施設での採用も進んでいます。
ただし、現在シングルガラス用のサッシを使用している場合のみ、スペーシアへの交換が可能となりますので注意が必要です。
【メリット】
- やや高い断熱性能
ガラスの中に真空層を設ける構造によって、一般的なペアガラスよりも高い断熱効果を発揮し、冬は暖かさを逃がさず、夏は外の熱を遮断します。 - 結露の抑制
ガラスの中に真空層があり、高い断熱効果があるため、室内側ガラスの温度が室内温度と近くなり、結露の発生を抑える効果があります。これにより、カビやダニの発生を防ぎ、健康的な住環境を維持できます。 - 通常のシングルガラスと交換が容易
一般的なシングルガラスを使っていた場合、特殊な状況を除けばサッシはそのままお使い頂けるため、比較的簡単に交換・取り付けが可能です。
従来のシングルガラスは、種類によって下記の厚さに分類されます。
・透明ガラス:3mmまたは5mm
・くもりガラス:4mm
・網入りガラス:6.8mm
そしてスペーシアの厚さは6.2mmです。
サッシにおいても、この中で最大の厚さである網入りガラスが取り付けられるよう取り付け幅を設けていることが一般的であるため、スペーシアのガラスが収まるケースが大半なのです。
【デメリット】
- 初期コストが高い
先進的な技術を使用しているため、ペアガラスと比べて価格が高めです。
ガラス単体だけで一般的なペアガラスよりも2倍程度(2024年現在)のコストがかかってくるため、初期コストを抑えたい場合には注意が必要です。 - 重量が増加
スペーシアは窓ガラスの中に真空層を設ける上でガラスを2枚使用しているため、従来のシングルガラスに比べて重くなります。
窓の開閉時に若干の重さを感じることがあるため、その影響は考慮しておきましょう。
ペアガラス
ペアガラスは、2枚のガラスの間に空気層を設けた構造を持つ複層ガラスです。
シングルガラスと比較し、断熱性や結露抑制など現代の住環境に求められる性能を備えていることが特徴です。
住宅やオフィスの窓ガラスとして広く利用されています。
【メリット】
- 基本的な断熱性能
2枚のガラスの間に設けられた空気層によって熱伝導率を低減させます。
これにより、通常のシングルガラスに比べると室内の冷暖房効率が向上し、エネルギーコストの削減に寄与します。 - 結露の抑制
ガラスの間に断熱層としての空気があるため、室内側ガラスの温度が室内温度と近く大きく異なることが少なくなり、結露の発生を抑える効果があります。
これにより、カビやダニの発生を防ぎ、健康的な住環境を維持できます。
【デメリット】
- 重量が増加
ペアガラスは2枚のガラスを設けるため、シングルガラスよりも重くなります。
そのため、サッシの開閉時に重くなることがあります。 - 結露の発生が完全には防げない
ペアガラスでも環境条件によっては結露が発生することがあります。
特に寒冷地では、室内側のガラス面に結露が見られることがあります。 - 修理コストがやや嵩む
ペアガラスが破損した場合、二層のうちどちらか一方だけの破損だとしても、ペアガラス全体の交換が必要になります。
LOW-Eペアガラス
LOW-Eペアガラス(Low-Emissivityペアガラス)は、2枚のガラスの間に設けられた空気層に加えて、片面に特殊な金属膜(LOW-E膜)が施されています。
エネルギー効率の向上や快適な室内環境を保つための優れた特徴を持っています。
LOW-Eペアガラスには何種類かのバリエーションがあり、外からの日射を遮る性質を高めたもの、内からの熱のロスを抑えたものなど、用途によって使い分けができるようになっています。
ガラスカラーはニュートラル(透明)と色付きガラス(ブルー/ブロンズ)が提供されており、ブルーは断熱と遮熱、ニュートラルとブロンズは断熱のみの性能があります。
また、ニュートラル(透明)と色付きガラスには光の透過率や日射取得率に差があります。
色付きガラスの方がUVカット効果が高く、直射日光の影響を抑えるためにはブルーまたはブロンズの方が適しています。
最近ではガラスを設置する方角(東西南北)によってガラスのタイプを使い分ける施工方法が主流です。
例えば、南側のガラスは日光がしっかり取り入れられるようにニュートラル(透明)ガラスを採用し、反対に西日を抑える場合は西向きのガラスに色付きガラスを設置することなどが考えられます。
家具やフローリングの日焼けを抑えたい場合にも色付きガラスが有効です。
ただし、その土地の条件や場所、建物の作りによってどのガラスを使うのかは様々な考え方があり、正解がありません。
どのLOW-Eペアガラスをどの位置に設置するか、施主様ご自身の意向も合わせて施工業者に相談してみるといいでしょう。
【メリット】
- 基本的な断熱性能
LOW-Eペアガラスは、ガラス表面に施されたLOW-E膜が熱の放射を抑えることで、冬は室内の暖気を逃がさず、夏は外からの熱を遮断します。
これにより、冷暖房の効率が向上し、年間を通じてエネルギーコストの削減が期待できます。 - 結露の抑制
一般的なペアガラスと比べて断熱性能が高いため、室内側のガラスの温度が室内温度と近くなり、より結露を抑えることができます。
これによって、窓周りのカビやダニの発生を抑え、健康的な室内環境を維持できます。 - 遮熱効果
LOW-E膜が太陽からの輻射熱を反射するため、夏場の室内温度上昇を防ぎ、室内環境を快適に保ちます。
また同様に冬場の室内からの輻射熱も反射するため、冷暖房の効率化を促進させることもできます。 - UVカット
紫外線を軽減する効果があります。
自然光をしっかり取り入れつつ、室内の家具やカーテンの日焼けも防止します。
【デメリット】
- 通常のペアガラスと比べて初期コストがやや高い
特殊なコーティングを施しているため、通常のペアガラスに比べて製造コストが高く、初期費用が増加します。 - 重量が増加
LOW-Eペアガラスは2枚のガラスを設けるため、シングルガラスよりも重くなります。
そのためサッシの開閉時に重くなることがあります。 - 可視光の若干の変化
LOW-E膜が施されているため、ガラスの見た目が若干の色味を帯びることがあります。
ほとんど気になりませんが、視覚的な違和感につながることもあります。 - 修理コストがやや嵩む
ガラスが割れた場合、特殊なコーティングが施されているため、通常のペアガラスよりも交換にややコストが嵩む場合があります。
LOW-E(ガス入り)ペアガラス
通常のLOW-Eペアガラスは空気がガラスとガラスの間に入りますが、LOW-E(ガス入り)ペアガラスは、空気の代わりにアルゴンガスやクリプトンガスなどの特殊なガスが封入されています。
これによって断熱性能が更に向上し、エネルギー効率の向上や快適な室内環境を保つことができます。
また、通常のLOW-Eペアガラスと同様に片面に特殊な金属膜(LOW-E膜)が施されています。
LOW-E(ガス入り)ペアガラスには何種類かのバリエーションがあり、外からの日射を遮る性質を高めたもの、内からの熱のロスを抑えたものなど、用途によって使い分けができるようになっています。
ガラスカラーはニュートラル(透明)と色付きガラス(ブルー/ブロンズ)が提供されており、ブルーは断熱と遮熱、ニュートラルとブロンズは断熱のみの性能があります。
また、ニュートラル(透明)と色付きガラスには光の透過率や日射取得率に差があります。
色付きガラスの方がUVカット効果が高く、直射日光の影響を抑えるためにはブルーまたはブロンズの方が適しています。
最近ではガラスを設置する方角(東西南北)によってガラスのタイプを使い分ける施工方法が主流です。
例えば、南側のガラスは日光がしっかり取り入れられるようにニュートラル(透明)ガラスを採用し、反対に西日を抑える場合は西向きのガラスに色付きガラスを設置することなどが考えられます。
家具やフローリングの日焼けを抑えたい場合にも色付きガラスが有効です。
ただし、その土地の条件や場所、建物の作りによってどのガラスを使うのかは様々な考え方があり、正解がありません。
どのLOW-E(ガス入り)ペアガラスをどの位置に設置するか、施主様ご自身の意向も合わせて施工業者に相談してみるといいでしょう。
【メリット】
- やや高い断熱性能
アルゴンガスとクリプトンガスは、空気よりも熱伝導率が低いため、ガス層を設けることで断熱性能が向上します。
これにより、冷暖房効率が高まり、エネルギーコストの削減に繋がります。 - 結露の抑制
ガスが入っていない通常のLOW-Eペアガラスと比べて断熱性能が高いため、室内側ガラスの温度が室内温度と近くなり、より結露を抑えることができます。
これにより、窓周りのカビやダニの発生を抑え、健康的な室内環境を維持できます。 - 遮熱効果
LOW-E膜が太陽からの輻射熱を反射するため、夏場の室内温度上昇を防ぎ、室内環境を快適に保ちます。
また同様に冬場の室内からの輻射熱も反射するため、冷暖房の効率化を促進させることもできます。 - UVカット
紫外線を軽減する効果があります。
自然光をしっかり取り入れつつ、室内の家具やカーテンの日焼けも防止します。
【デメリット】
- 初期コストがやや高い
通常のLOW-Eペアガラスに比べてガスの封入にかかるコストが追加されるため、製造コストが高く、初期費用が増加します。 - 重量が増加
LOW-E(ガス入り)ペアガラスは2枚のガラスを設けるため、シングルガラスよりも重くなります。
そのためサッシの開閉時に重くなることがあります。 - 可視光の若干の変化
LOW-E膜が施されているため、ガラスの見た目が若干の色味を帯びることがあります。
ほとんど気になりませんが、視覚的な違和感につながることもあります。 - ガスが抜ける可能性がある
ガラスとガラスの間のガス層は、時間の経過とともに微量ながらガスが抜ける可能性があります。
ガスが抜けると通常のLOW-Eペアガラス並みに断熱性能が低下するため、設計当初より想定しておく必要があります。 - 修理コストがやや嵩む
ガラスが割れた場合や性能が劣化した場合、特殊なコーティングやガスが封入されているため、LOW-Eペアガラスよりも交換にややコストが嵩む場合があります。
真空断熱ガラス(スペーシア)を使ったペアガラス
真空断熱ガラス「スペーシア」とLow-Eガラスとで構成したハイブリッドな複層ガラスです。
製品名を「スペーシア21」と言います。
(真空断熱ガラス「スペーシア」とは、窓ガラスの中に真空層を設けることで高い断熱性と結露防止を実現した特殊なガラスです。)
中空層には、空気に比べて約30%も熱伝導率が低いアルゴンガスを封入し、50ミリ厚のグラスウールにも匹敵する断熱性能を持ちます。
ペアガラス相当の厚さでありながらトリプルガラス以上の性能を出せるのが特徴です。
参考:スペーシア21|超高断熱性能ハイブリッド複層ガラス|【公式】真空ガラス スペーシア
【メリット】
- より高い断熱性能
真空層とLOW-E膜の組み合わせに加え、中空層にアルゴンガスを封入することで通常のLOW-Eペアガラスの2~3倍の断熱性能を実現しています。
これにより、冷暖房効率が大幅に向上し、年間を通じてエネルギーコストの削減が可能です。 - 結露の抑制
通常のLOW-Eガス入りペアガラスと比べて断熱性能が高いため、室内側のガラスの温度が室内温度と近くなり、結露を大きく抑えることができます。
これによって、窓周りのカビやダニの発生を抑え、健康的な室内環境を維持できます。 - 遮熱効果
LOW-E膜が太陽からの輻射熱を反射するため、夏場の室内温度上昇を防ぎ、室内環境を快適に保ちます。
また同様に冬場の室内からの輻射熱も反射するため、冷暖房の効率化を促進させることもできます。
冷暖房が欠かせない冬と夏においてはエネルギー消費量が削減され、環境への負担も軽減します。 - UVカット
紫外線を軽減する効果があります。
自然光をしっかり取り入れつつ、室内の家具やカーテンの日焼けも防止します。
【デメリット】
- 初期コストが高い
先進的な技術を使用しているため、通常のペアガラスやLOW-Eペアガラス、更にはトリプルガラスと比べても価格が高めです。
初期費用を抑えたい方は注意が必要です。 - 重量が増加
合計で3枚のガラスを使用しているため、通常のペアガラスよりも重くなります。
窓の開閉時に重さを感じることがあるため、その影響は考慮しておきましょう。 - ガスが抜ける可能性がある
ガラスとガラスの間のガス層は、時間の経過とともに微量ながらガスが抜ける可能性があります。
ガスが抜けるとスペーシア21としての本来の断熱性能が低下するため、設計当初より想定しておく必要があります。 - 修理コストが嵩む
ガラスが割れた場合や性能が劣化した場合、先進的な技術に加え、特殊なコーティングやガスが封入されているため、通常のペアガラスやトリプルガラスよりも交換にコストが嵩みます。
トリプルガラス
トリプルガラスは、3枚のガラスで構成された複層ガラスで、間に2つの空気層を設けた構造を持っています。
通常のペアガラスと比べて高い断熱性能や結露抑制効果を発揮し、住まいのエネルギー効率を向上させるために広く採用されています。
【メリット】
- 高い断熱性能
ガラスの中に2つの空気層を設ける構造によって、一般的なペアガラスやLOW-Eペアガラスよりも高い断熱効果を発揮し、冬は暖かさを逃がさず、夏は外の熱を遮断します。 - 結露の抑制
ガラスの間に2つの断熱層(空気層)があるため、室内側ガラスの温度が室内温度と近くなり、結露の発生を抑える効果があります。
これにより、カビやダニの発生を防ぎ、健康的な住環境を維持できます。 - 遮音性の向上
3枚のガラス層と2つの空気層を持つことで、音の伝達を効果的に抑制します。
これによって、外部の騒音をある程度遮断することができます。
特に交通量の多い道路沿いや騒音が気になる場所で効果を発揮します。
【デメリット】
- 通常のペアガラスと比べて初期コストがやや高い
ガラスを3枚使用している分、通常のペアガラスに比べて製造コストが高く、初期費用が増加します。 - 重量が増加
3枚のガラスを設けるため、ペアガラスよりも重くなります。
特に大きい窓でトリプルガラスを使用した場合はサッシの開閉時に重さを感じる場合があります。
LOW-Eトリプルガラス
LOW-Eトリプルガラスは、3枚のガラスで構成された複層ガラスで、間に2つの空気層を設けた構造に、特殊な金属膜(LOW-E膜)を組み合わせた高性能ガラスです。
通常のトリプルガラスと比べてやや高い断熱性能や結露抑制効果を発揮し、遮熱性にも優れたガラスです。
高性能をうたう住宅などに広く採用され始めています。
LOW-Eトリプルガラスには何種類かのバリエーションがあり、外からの日射を遮る性質を高めたもの、内からの熱のロスを抑えたものなど、用途によって使い分けができるようになっています。
ガラスカラーはニュートラル(透明)と色付きガラス(ブルー/ブロンズ)が提供されており、ブルーは断熱と遮熱、ニュートラルとブロンズは断熱のみの性能があります。
また、ニュートラル(透明)と色付きガラスには光の透過率や日射取得率に差があります。
色付きガラスの方がUVカット効果が高く、直射日光の影響を抑えるためにはブルーまたはブロンズの方が適しています。
最近ではガラスを設置する方角(東西南北)によってガラスのタイプを使い分ける施工方法が主流です。
例えば、南側のガラスは日光がしっかり取り入れられるようにニュートラル(透明)ガラスを採用し、反対に西日を抑える場合は西向きのガラスに色付きガラスを設置することなどが考えられます。
家具やフローリングの日焼けを抑えたい場合にも色付きガラスが有効です。
ただし、その土地の条件や場所、建物の作りによってどのガラスを使うのかは様々な考え方があり、正解がありません。
どのLOW-Eトリプルガラスをどの位置に設置するか、施主様ご自身の意向も合わせて施工業者に相談してみるといいでしょう。
【メリット】
- 高い断熱性能
ガラスの中に2つの空気層を設ける構造且つ3枚のガラスのうち1枚または2枚にLOW-E膜が施されています。
一般的なトリプルガラスやLOW-Eペアガラスよりも高い断熱効果を発揮し、冬は暖かさを逃がさず、夏は外の熱を遮断します。 - 結露の抑制
ガラスの間に2つの断熱層(空気層)があり、LOW-E膜で更に断熱性能を高めているため、室内側ガラスの温度が室内温度と近くなり、結露の発生を抑える効果があります。
これにより、カビやダニの発生を防ぎ、健康的な住環境を維持できます。 - 遮音性の向上
3枚のガラス層と2つの空気層を持つことで、音の伝達を効果的に抑制します。
これによって、外部の騒音をある程度遮断することができます。
特に交通量の多い道路沿いや騒音が気になる場所で効果を発揮します。 - 遮熱効果
LOW-E膜が太陽からの輻射熱を反射するため、夏場の室内温度上昇を防ぎ、室内環境を快適に保ちます。
また同様に冬場の室内からの輻射熱も反射するため、冷暖房の効率化を促進させることもできます。
冷暖房が欠かせない冬と夏においてはエネルギー消費量が削減され、環境への負担も軽減します。 - UVカット
LOW-E膜には紫外線を軽減する効果があります。
自然光をしっかり取り入れつつ、室内の家具やカーテンの日焼けも防止します。
【デメリット】
- 通常のトリプルガラスと比べて初期コストが高い
LOW-E膜を施している分、通常のトリプルガラスに比べて製造コストが高く、初期費用が増加します。 - 重量が増加
3枚のガラスを設けるため、ペアガラスよりも重くなります。
特に大きい窓でトリプルガラスを使用した場合はサッシの開閉時に重さを感じる場合があります。 - 可視光の若干の変化
LOW-E膜が施されているため、ガラスの見た目が若干の色味を帯びることがあります。
ほとんど気になりませんが、視覚的な違和感につながることもあります。 - 修理コストがやや嵩む
ガラスが割れた場合、特殊なコーティングが施されているため、通常のトリプルガラスよりも交換にややコストが嵩む場合があります。
LOW-E(ガス入り)トリプルガラス
通常のLOW-Eトリプルガラスは、3枚のガラスで構成された中空層に空気が入りますが、LOW-E(ガス入り)トリプルガラスは、空気の代わりにアルゴンガスやクリプトンガスなどの特殊なガスが封入されています。
トリプルガラス×LOW-E膜×ガス層という非常に高性能なハイブリッド式のガラスです。
通常のLOW-Eトリプルガラスと比べて高い断熱性能や結露抑制効果を発揮し、遮熱性にも優れたガラスです。
高性能をうたう住宅などに広く採用され始めています。
LOW-E(ガス入り)トリプルガラスには何種類かのバリエーションがあり、外からの日射を遮る性質を高めたもの、内からの熱のロスを抑えたものなど、用途によって使い分けができるようになっています。
ガラスカラーはニュートラル(透明)と色付きガラス(ブルー/ブロンズ)が提供されており、ブルーは断熱と遮熱、ニュートラルとブロンズは断熱のみの性能があります。
また、ニュートラル(透明)と色付きガラスには光の透過率や日射取得率に差があります。
色付きガラスの方がUVカット効果が高く、直射日光の影響を抑えるためにはブルーまたはブロンズの方が適しています。
最近ではガラスを設置する方角(東西南北)によってガラスのタイプを使い分ける施工方法が主流です。
例えば、南側のガラスは日光がしっかり取り入れられるようにニュートラル(透明)ガラスを採用し、反対に西日を抑える場合は西向きのガラスに色付きガラスを設置することなどが考えられます。
家具やフローリングの日焼けを抑えたい場合にも色付きガラスが有効です。
ただし、その土地の条件や場所、建物の作りによってどのガラスを使うのかは様々な考え方があり、正解がありません。
どのLOW-E(ガス入り)トリプルガラスをどの位置に設置するか、施主様ご自身の意向も合わせて施工業者に相談してみるといいでしょう。
【メリット】
- より高い断熱性能
トリプルガラスとLOW-E膜の組み合わせに加え、中空層にガスを封入することで通常のLOW-Eトリプルガラスよりも高い断熱性能を発揮し、冬は暖かさを逃がさず、夏は外の熱を遮断します。 - 結露の抑制
ガラスの間に2つのガス入り断熱層があり、LOW-E膜で更に断熱性能を高めているため、室内側ガラスの温度が室内温度と近くなり、結露の発生を抑える効果があります。
これにより、カビやダニの発生を防ぎ、健康的な住環境を維持できます。 - 遮音性の向上
3枚のガラス層と2つの中空層を持つことで、音の伝達を効果的に抑制します。
これによって、外部の騒音をある程度遮断することができます。
特に交通量の多い道路沿いや騒音が気になる場所で効果を発揮します。 - 遮熱効果
LOW-E膜が太陽からの輻射熱を反射するため、夏場の室内温度上昇を防ぎ、室内環境を快適に保ちます。
また同様に冬場の室内からの輻射熱も反射するため、冷暖房の効率化を促進させることもできます。
冷暖房が欠かせない冬と夏においてはエネルギー消費量が削減され、環境への負担も軽減します。 - UVカット
LOW-E膜には紫外線を軽減する効果があります。
自然光をしっかり取り入れつつ、室内の家具やカーテンの日焼けも防止します。
【デメリット】
- LOW-Eトリプルガラスと比べて初期コストが高い
LOW-E膜とガスの注入を施している分、LOW-Eトリプルガラスに比べて製造コストが高く、初期費用が増加します。 - 重量が増加
3枚のガラスを設けるため、ペアガラスよりも重くなります。
特に大きい窓でトリプルガラスを使用した場合はサッシの開閉時に重さを感じる場合があります。 - 可視光の若干の変化
LOW-E膜が施されているため、ガラスの見た目が若干の色味を帯びることがあります。
ほとんど気になりませんが、視覚的な違和感につながることもあります。 - ガスが抜ける可能性がある
ガラスとガラスの間のガス層は、時間の経過とともに微量ながらガスが抜ける可能性があります。
ガスが抜けると通常のLOW-Eトリプルガラス並みに断熱性能が低下するため、設計当初より想定しておく必要があります。 - 修理コストがやや嵩む
ガラスが割れた場合や性能が劣化した場合、特殊なコーティングやガスが封入されているため、LOW-Eトリプルガラスよりも交換にややコストが嵩む場合があります。
4層・5層ガラス
一般的な住宅で採用されるケースはそこまで多くありませんが、ガラスを4層または5層まで重ねた非常に高い断熱性と遮熱性を持つ複層ガラスがあります。
エネルギー効率を極限まで高めたい建物で施工されることが多いです。
ただし最高級の窓ガラスが故に製造コストが非常に高く、ペアガラスやトリプルガラスに比べて初期費用が大幅に増加します。
また、窓ガラス自体の構造の問題で、大きな開口を設けたい場所には設置できないという制約があります。
4層ガラスはペアガラスを特殊に組み合わせた構造で、5層ガラスは表面側の2枚が厚く、挟まれた内側の3枚が極薄のガラスで構成されており、サイズに制限があるため大きな窓には採用しにくいのです。
他にも重量や奥行きなどの関係で設置作業が複雑になる場合もあるため、4層・5層ガラス用のサッシを設置したい場合は、予めそれなりの設計を検討する必要があります。
行田市も含めた熊谷市周辺の地域では、特に夏の気候は高温多湿になることが多いため4層・5層ガラスを検討されてみてもいいと思いますが、費用面においてよく検討した上で工務店やハウスメーカーなどに相談してみてください。