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LDKと繋がる和室|暮らしに合わせて使える多目的空間

リビングと繋がる多目的空間

リビングとキッチンから続く先に、引き戸で仕切られた和室を配置した事例をご紹介します。

リビングの延長としても、独立した客間としても使えるこの和室は、お施主様と大工、設計士が何度も打ち合わせを重ねながら仕上げた空間です。

リビングと繋がる和室の全景

扉を開け放てばリビングと一体的に使え、閉めれば独立した空間として機能します。

引き戸で仕切られた和室

畳の空間は、足腰への負担が少なく、直接座ったり寝転んだりできるのが利点です。
お子様が小さいうちは、遊びやお昼寝のスペースとして重宝します。
また、素足で歩いたときの心地よい感触も魅力の一つです。

畳は足音や物音を吸収しやすいため、静かな空間づくりにも役立ちます。
さらに、来客時の客間としてはもちろん、洗濯物をたたんだりアイロンがけをしたりと、日常的な家事スペースとしても活躍します。

ワーロン紙とアクリル素材の使い分け

見た目の美しさと日々のメンテナンスのしやすさ、その両方を叶えるための工夫を随所に凝らしました。

奥に見えるリビングサッシの内側と、和室サッシの内側にはワーロン紙(和紙風の樹脂シート)を、手前の廊下側にはアクリル素材を採用しました。

素材について

ワーロン紙とは
和紙風の樹脂シートで、従来の和紙に比べ破れにくく、張替えまでの期間も長く取れる。
アクリル素材とは
軽量で耐久性に優れた樹脂素材で、汚れても拭き取りやすくメンテナンスの手間が少ない。

ワーロン紙とアクリル素材を使い分けた引き戸

日当たりの良い場所に和紙を使うと変色したり破れやすくなるため、定期的な貼り替えが必要になります。
耐久性だけを考えれば樹脂フィルムなどの選択肢もありますが、和の空間にふさわしい風合いは損ないたくありません。
ワーロン紙は、その両方を満たす素材として最適でした。

廊下は家族が日常的に行き来する場所ですが、従来の障子紙を使用した場合、ふとした拍子に破れてしまう可能性があります。
そこで廊下側の引き戸には耐久性のあるアクリル素材を選び、メンテナンスの負担を軽減しました。
さらに和紙のようなデザインを採用したことで、光を柔らかく通しながらも風合いを損なわず、実用性との両立を実現しています。

壁面に設置したテレビ台

和室の壁面には、造作のテレビ台を設置しました。

壁面に浮かせて設置した造作テレビ台

見て頂くと分かる通り、床から浮かせた形になっています。
畳の上に家具を直置きすると跡が残りやすく、掃除の際にも動かしにくい問題があります。
そこで、壁に固定する形で宙に浮かせることで、畳を傷めず、掃除もしやすい工夫を凝らしました。

テレビ台は門倉工務店による手作りで、しっかりとした強度を確保しています。
テレビやレコーダーなど、重量のある機器を安心して載せられるよう、壁内部の下地補強から丁寧に施工しました。

廊下側の引き戸と同様、前面の扉にも、アクリル板を採用しました。
和室の落ち着いた雰囲気にも自然と馴染みます。

アクリル板を採用したテレビ台の扉

実はこちら、リビングと廊下を仕切る引き戸を施工した際に余ったアクリルを有効活用したものです。

リビングと廊下を仕切るアクリル素材の引き戸

新たに材料を購入せず、既存の余り素材を使うことで、コストを抑えながら統一感のあるデザインを実現できました。

扉を閉めればレコーダーやルーターなどの配線機器を目隠しでき、空間をすっきりと保つことができます。

テレビ周りは配線が複雑になりがちですが、扉で隠すことで見た目の美しさを損ないません。

棚の天板には、配線を通すための穴を設けています。

棚の天板に設けた配線用の穴

電源コードやHDMIケーブルなど、必要な配線を棚の内側に通すことができます。

柱と引き戸が交わる、細部のつくり込み

和室、リビング、廊下という3つの空間が交わる場所に、存在感のある柱と引き戸を設けました。

中央にある柱は大黒柱のように見えますが、実際には2階まで通っているわけではありません。
太さや位置を工夫することで、伝統的な日本家屋に見られる大黒柱のような雰囲気を演出しています。

また、一見すると自然に納まっているように見えるこの引き戸ですが、実は難易度が高い施工でした。
3方向から引き戸が当たる構造となっていますが、耐力壁との兼ね合いも生じたため、通常以上の検討が必要だったのです。
大工と設計士が打ち合わせを重ね、構造的な強度を確保しながらも美しい見た目を両立させる方法を模索し、なんとか理想通りの設計を実現させることができました。

柱の上部から3方向へ伸びる引き戸の上枠の納まり

柱と引き戸の上枠が交わる部分にも、細やかな調整が施されています。
写真をご覧いただくと、柱の上部から3方向へ伸びる引き戸の上枠が自然に納まっていることがわかります。

3方向に開く引き戸は、上枠・柱・壁それぞれの出幅が異なるため、通常よりも複雑な納まりとなりました。
左右で条件が揃っていれば施工もシンプルになりますが、今回はすべてが非対称。
設計士と大工が何度も現場で確認しながら、一つひとつの寸法を詰めていきました。

図面上での検討だけでなく、現場での確認と微調整を繰り返すことで、職人の技術と設計の意図が一体となった仕上がりとなっています。
こうした見えない部分での工夫の積み重ねが、何気なく使える心地よい空間を生み出します。

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